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奇妙なひととき

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奇妙なひととき別館

 

 

博「ミラーの実験は、全部デタラメだったんだよ!」

ク「また唐突に・・・誰から吹き込まれたんですか」

博「韮沢編集長にこの間教授室で面会したときだ」

ク「たまにはまともなことも言うんですね、あの人。

まあ、デタラメではないんですけど」

博「そして、生命の起源はグレイの地球人類撒種計画にあるのだ!」

ク「・・・ダメだ、やっぱり」


 

博士 「糸の切れたボイジャーだよ、あいつは」

設備課のおやっさん 「研究室にお茶飲みに行ったら、

暗闇で笑いながらモニターに話しかけてて怖いんで逃げてきたよ」

ペット屋の店員 「なんか変なでかい猫連れてる。

あの動物うちでも扱ってみたいんだけど」

肉屋の店主 「いつも上等の肉を卸してくれるねぇ」

犬ちゃんラーメンの親父さん 「食いっぷりはいいな」

シュレディンガー 「#@&(´・ω・`)%#A`** :-)=_!!!?」

 

そんなクロウ。


 

犬ちゃんラーメン屋にて

ク「マスター、ラーメン一杯」

親父「マスターじゃない、おやっさんと呼べ、チャーシューメンね」

ク「マスターでいいじゃない、チャーシューじゃなくて普通の」

親父「中華の店主がなんでマスターだ、チャーシューはおまけだ」

ク「んじゃおやっさん、また店先の犬、入れ替わってない? いらないって、普通のでいいよ」

親父「前から変わってないぞ、遠慮するな」

ク「だって前の犬、足先が茶色だったじゃない、今全身まっ白でしょ? 肉いらない」

親父「アホなこと言うな、昔っから白い犬だったぞ、いいから喰っとけ」

ク「絶対いれかわってるって、いつからそんなに気前よくなったの?」

親父「変なこと言うな、ちょっと早急に処分しなきゃならないんだよ、いいから喰え」

ク「なんで隠すの? 処分するんならもらうけど」

ク「??・・・」

親父「ほらよ」

ク「・・・なんか急に腹いっぱいに」

親父「ちゃんと食わないと、イイ考えも浮かばないぞ」

ク「・・・はぁ。ずるずる」

 

後日

ク「だって前の犬、足先が白だったじゃない、今全身まっ黒でしょ?」


 

ク「博士、ちょっと"猫化地雷"でググってみたんですけど 、

たった一件だけひっかかったんですよ。

これって博士の受けたインタビューですよね?」

博「(びくぅ)なんのことかな?」

ク「とぼけないで下さいよ、なんか自分のいた部隊が 、

猫化地雷で全員・・・」

博「きょ、今日は腹の調子が悪いから早退する。

それじゃあな、実験やっとけよ」

ばたん。

ク「???」


 

クロウが「数理人工生物学研究分野」と書かれた矢印の先の、

「****教授室」をノックすると、

「ウニャ?」と変な声が聞こえた。

再びノックしても「ウニャ」というばかりなので、しかたがないので扉を開き、

「メールでアポイントをとって研究室見学に来た○×大学4年のクロウ・フカセですが・・・」

と言いかけたのだが、

向こう向きに机に向かっていた人物(?)が こちらを振り向くと、

それは、"ネコ"だった。

「は?」

クロウはあっけにとられ、大声で叫んだ。

「すいませーん、実験動物が逃げ出していますよー!!!」

「失敬な。いきなり第一印象悪いな」

「・・・しゃべった!!!」

「君がメールをくれたクロウ君かね」

これが博士とクロウの最悪のファースト・コンタクトだった。


 

博「学研の大人の科学のプラネタリウムを買ってみた。早速つけてみよう」

ク「うわーきれいですねー」

博「うむ、俺の生まれた星はあのあたりだな」

ク「わたしの生まれた星はあの辺ですよ」

博・ク「「・・・」」

ク「いつかいってみたいですね」

博「ああ」


 

ク「博士ー、・・・アレ?」

博「ビクゥッ ガサガサ」

ク「博士? 何あわてて隠してるんですか?」

博「な、なんでもない」

ク「何でもないって、なんかすごいあわててたじゃないですか。どれどれ」

博「あ、こら、見るな! まったくもう。 今大学院の院試をつくってるのだ。今年当番にあたってな」

ク「へー教えてくださいよ。どんな問題にしたんですか」

博「そんなこと教えたら俺はクビだ! あ、こら」

ク「なになに『たろうくんはリンゴを一個200円で買いました。その次にみかんを100円で買いました・・・』」

博「・・・最近学生が来ないからちょっと簡単にしようと思ってな」

ク「・・・逆に深読みして解けなそう」


 

ク「なんでも『たん』を付けて萌え化する風潮はよくないと思うんですよ」

博「 うむ?」

ク「例えばコンスたんたん。たんを二つもつけて媚びすぎですよ」

博「 コンスタンタンは始めからそういう名前だぞ」

ク「 え」


 

ク「チューリングがペンティアムDを三角池に不法投棄したら、神様が出てきて

『あなたの落としたのはこの金のペンティアムDですか

それとも銀のペンティアムDですか』

と言うのでどちらでもないと言ったら

『じゃあこのゲルマニウムのペンティアムDをあげましょう。

今ならトルマリンとセットで300万円です』

と言われたそうですよ。 

・・・博士、その後ろに隠している物は・・・」


 

博「あー腰がこる。クロウ、ちょっとそのゲルマニウム小粒を腰に貼ってくれないか」

ク「 またこんなインチキ商品を購入したんですか。

わたし生体電流なんか計ったことも聞いたこともないですからね」

博「何を言っておるのかね。この形がいいんだよ。腰へのいい刺激になる」

ク「ゲルマニウムは関係なしですか」


 

ク「博士、この小瓶なんですか?」

博「あああ、貴様それを開けるとは!!

それには量子生命超神聖惑星軌道人工核爆精霊が

封印されていて 狙った獲物は必ずしとめるのだ!」

ク「はぁ? そんなものがなんでここに・・・。っていうか・・・」

博「前に通販で買ったのだ。

ところでクロウ、それを開けるとき誰の顔を思い浮かべながら開けた?」

ク「思い浮かべながらっていうか博士の顔見ながら開けましたけど」

博「げー、恐ろしい、俺は今日は早退するぞ、家で対抗策を練らねば」

ク「まったく・・・。あれ、こっちのペンダントはなんだろう?」


 

ク「アインシュタインの関係式ってありますよね。

それ系で博士の関係式っていうのを考えたんですけど」

博「 ほう」

ク「 左辺が博士が一日に発するエネルギーEで、右辺が博士が一日に食べる質量mかける光速c^2で

E=mc^2」

博「 待て待て待て。なんだそのでたらめな式は。

第一、普通、アインシュタインの関係式と言ったら揺動散逸定理のほうだぞ」

ク「 だから博士の『動揺逸脱定理』ということで」

博・ク「 おあとがよろしいようで・・・?」


 

博「ジゴワットのジゴとは10の何乗のことだったかな? 」

ク「ジゴなんてありませんよ 」

博「SI単位系じゃなかったか? 

しかし接頭辞はどんな単位系でも一緒じゃないか? 」

ク「そうじゃなくて、そもそもジゴなんて接頭語はありません 」

博「ウニャーッ、このあいだ見たTVにはちゃんと出てたぞ! 」

ク「何の映画見たかは想像つきますけどあれ誤読ですから 」


 

博「くっ・・・! 」

ク「どうしました博士?」

博「半魚人のミイラを大枚はたいて買ったのだが、

X線解析とDNA鑑定したら捏造だった・・・」。

ク「また無駄遣いを・・・どれどれ、

どこの通販ですかそんなものを売りつけたのは。」

博「”タマ捏造科学有限公司”だ。」

ク「・・・名前で気づいて下さいよ・・・」


 

ク「マウスが一匹ぃぃマウスが二匹ぃぃ・・・マウスが九匹ぃぃぃ

一匹足りないぃぃぃぃ」

博「だー、腹減って喰っちまったのは謝るからもうやめてくれー!」


 

タイムマシーン A GO GO!


 

ク「dt/dx」

博「ぎゃー目がー目がー!」

ク「なんですかそれ」

博「物理学者は数学者と違って記号に物理的意味を持たせているから、

解析のためとはいえ妙な数式を作られると頭が混乱するのだ」

ク「へー。dt/dx」

博「ぎゃー・・・ってもうつき合わないぞ」

ク「えー、つまらないの」

博「数学者も始めは一笑に付したδ(デルタ)関数を作り出したディラックのように、

物理学者は目的のためには手段を選ばないのだ」


 

ク「宇宙物理学科の授業で

"太陽の中心温度は1500万度である"と教官が言ったところ、

聴講していた別の教授が"その温度は絶対温度かね、

それとも摂氏かね"と尋ねたそうですよ。

ど忘れした教授はしばらく考え込んだあとで、"どっちでもいい"と答えたそうですよ。

ま、当然ですね」

博「273度なんて1.5*10^7度に対しては誤差の範囲だな


 

右手にナイフ

左手にフォーク

背中にお持ち帰り用タッパ

心に鋼の食い意地


 

右手にベレッタ

左手にγナイフ

背中に小烏丸

心に鋼の意志


 

博「クロウ君はなぜベレッタを持ち歩いているのかね?」

ク「中央図書館の地下11階に行くときとか小烏丸だけだと不安ですからね。

マガジンに限りがあるから本当に最後の手段ですけど。」

博「その最後の手段を俺のひたいにぶちこむのはなぜかね」

ク「日頃から訓練しておかないといざというとき心配じゃないですか」


 

クロウ、机につっぷしている

* * *

ク"しまった! 村正が折れた!?"

博"大丈夫だ、まだ予備のカシナートの剣がある

これを使え!"

ク"・・・超弾道竜飛槍!"

スコーン

博"ぐはぁ"

* * *

ク「うーんうーん博士のバカ・・・」

博「何の夢を見てるんだ」


 

クロウのレポートをじっと見る博士。緊張しているクロウ。

博「なかなかいいんじゃないか。

但しこの式は解析的に解けるから後ろ2/3の数値計算はいらないが」

ク「へ? 解ける?」

博「ほれ」

レポート用紙にさらさらと計算する博士。

それを見て轟沈するクロウ。

ク「わ、私の3日間が・・・」


 

博士とクロウ、スーパーコンピュータの見学に来ている

博「地球シミュレータか」

ク「 フェッセンデンの宇宙というにはあまりにも矮小ですね」

博「 いつか出来るのか?」

クロウ、上を見上げる

ク「 もう出来ているのかもしれませんよ」


 

ク「結局買ったんですね、ゴーストレーダー

博「何を言っとるのかね。それはUSBメモリーだぞ」

ク「??? どう見てもゴーストレーダーじゃないですか。どれどれ」

博「あ、こら!」

ク「うわ、反応が・・・博士の背後から出っぱなし・・・」

博「うにゃぅ・・・」


 

"トルルルルル"

ク「内線だ・・・もしもし?」

?「博士はあずかった。

返してほしければ指定の口座に100万円払い込みたまえ」

ク「こっちの指定口座に1000万円払い込んでくれたら考えてもいいですよ」

?「指導教官の危機に君はそういうムチャを言うのかね」

ク「1000万円でも安いもんだと思いますけどね」

?「もういい!」

"プツ"

ク「切れちゃった・・・ま、いいか」

*    *    *

しばらくして・・・

博「クロウ君」

ク「あれ、博士、よく無事で」

博「君には失望したぞ」

ク「???何怒ってるんですか?」


ク「ここだけの話、ハカセは実は私が開発した

猫型ロボットなんです。

だから、機密事項を外部に漏らさないための

自爆ボタンがついています」

博「・・・それで?」

ク「博士は原子炉の熱で動いているので

緊急停止するスクラムボタンもついています」

博「だから?」

ク「毎日の記憶のバックアップ作業が大変なんですよ・・・

って、うわっ博士、いつのまにいたんですか! まずー」

博「あ、こら待てー!」

ク「えい!」

ポチッ

???「リセット完了しました」

博「・・・おや? 何をしようとしてたんだったか」

ク「物忘れですか? 嫌ですねー歳をとると」


 

博「ゴーストへの100質に答えたぞ

ク「お疲れ様。ホットオロナミンCでもどうぞ」

博「だからそれはいらんというのに」


 

ク「博士、やっぱりここは緩和振動子を結合したほうがいいですかねぇ」

?「にゃー」

ク「それと拡散結合のランダムネスはこのくらいですかね」

?「うなー」

ク「それじゃ、シミュレーションスタートしますよ」

?「ゴロゴロ」

博「・・・クロウディア君、君はさっきから誰としゃべっているのかね?」

ク「あれ!? 博士?? じゃあこっちのは・・・」

博「そっちは実験用の猫だ」

ク「的確なアドヴァイスをくれるのでてっきり博士かと思ってましたよ」


 

博「クロウ、亀の子急便で荷物が届いているぞ」

ク「あ、待ってたんですよ。さっそくあけて見ようっと」

博「クロウが通販利用するなんてめずらしいな。何を買ったんだ?」

ク「お楽しみうにゅうリーナ飼育セットです。毎日水をやると・・・」

博「八頭身うにゅうリーナが育つのか?」

ク「!!!」

博「いや、冗談だが・・・。そんなものすごく嫌そうな顔をするなよ」


 

ク「アレッ、博士、何やってるんですか?」

博「SSTPボトルだ。

  これを使うと他のPCのゴーストに会話を送ることができるのだ。

  ちょっとやってみるぞ

     *   *   *

    ク’「アレッ、博士、何やってるんですか?」

    博’「SSTPボトルだ。

       これを使うと他のPCのゴーストに会話を送ることができるのだ。

       ちょっとやってみるぞ

         *   *   *

        ク’’「アレッ、博士、何やってるんですか?」

        博’’「SSTPボトルだ・・・


 

博「時にクロウ、博士後期課程って何年だったっけ」

ク「なんですか突然に。3年ですよ、通常は」

博「このWEBを開設してから何年たったっけ」

ク「・・・」

博「・・・」

ク「・・・」

博「わーわー俺が悪かった、そんななさけなさそうな顔はよせー」


 

ク「Ghost Streamの扱いについてですけど・・・

私達は別にどう扱われようともかまいません。

博士の首が飛んだり、

博士の脳味噌を入れ替えたり、

博士が厚さ1cmにひかれようと一向にかまいません」

博「ヲイ」

ク「特にフランチェスカはぎたぎたにしてやってください。

あと設定はこの辺が役立つのではないでしょうか

たくさんシナリオが出るといいですね、博士」

博「その前にシェルがないけどナー」


 

ク「おはようございます博士、今日も毛並みがよいようで」

博「おはよう、今日は早いな」

ク「またそのヒゲのはり具合が凛々しいですね」

博「・・・」

ク「耳のその三角形ときたら女の子がだまっちゃいないですよ」

博「・・・クロウ、終夜実験で何かやらかしただろう。

その後ろに隠しているのは何だ」

ク「ぎくぎく、全然、そんなことないですよーあっ!」

博「ウニャー、10テスラfMRIがバラバラー!(悶絶」


 

ク「・・・博士、どうしたんですか?」

博「サンタさんから返事が来た・・・」

ク「ええー!? それで内容は???」

博士、だまって手紙を差し出す。

ク「なになに

『君のかわりに裏山のお稲荷さんにお願いしてあげた。

検討を祈る。

               ブラックサンタより』

うわー」


 

ク「博士、そんなに熱心に何書いているんですか?」

博「サンタさんへのお願いだ。

研究費がたくさんつきますように、おいしいものがいっぱい食べられますように、だ」

ク「それ微妙にサンタさんが困るお願いですねぇ・・・。

だいたいどこに出すつもりですか? しかもこんな直前に」

博「亀の子急便に頼むのだ。あそこなら絶対確実に届けてくれるからな」


 

ク「ラグランジュにちなんだ物理量がラグランジアン、

ハミルトンにちなんだ物理量がハミルトニアン、」

博「しつこいな、クロウ君も」

ク「 じゃあ、わたしにちなむとクロウニアン?

何か苦労人みたい・・・」

ク「フカセだからフカシアンだろう」

ク「蒸かし餡??? もっと嫌・・・」


 

ク「ラプラスにちなんだ演算子がラプラシアン、

ダランベールにちなんだ演算子がダランベリアン、

じゃあ、 ハカセにちなむとハカセリアン?

なんだか80年代B級ホラー映画っぽいですねぇ」

博「ニャー」


 

ク「裏山のきのこ、たくさん採れましたね」

博「というかおまえ手当たりしだいむしってきただろう」

ク「 どれが食べられるんでしょうね。私ベニテングダケくらいは分かりますけど」

博「 フランスなら薬局で見てもらえるんだがな。食堂のおばちゃんにでも相談するか」

ク「博士が手当たりしだい囓ってみるとか。スギヒラタケ、おいしそうですよ」


 

博「クロウ、この間なんであんなにあわててたんだ? ?」 

ク「博士の買ったくだらないゴミのことですか? 

博士の方が私よりよっぽど英語は得意じゃないですか」

博「?」

ク「insectcideの意味は?」

博「殺虫剤」

ク「suicideの意味は?」

博「自殺」

ク「genocideの意味は?」

博「遺伝子抹殺。ようは民族虐殺だな」

ク「じゃあ、earthianocideは?」

博「!!」

ク「もう連絡先ももぬけの空でしょうね・・・」


 

α-1 the X-biorg


 

クロウはXenoに怯えている。

 

第6層。ほのかに光る壁と、ロミルワで照らされた通路。

その奥でズルリと何かが動く気配がした。

「何かいるぞ」「ラツマピックを」

アーレスがスペルを唱えようとしたその時、それがいきなりとび出してきた。

「何だこれは!?」

それ―は、馬の首、植物の蔓、蝙蝠の羽、鰐の口、ボウエンギョの目、

・・・ありとあらゆる生物をまぜあわせたかたまり・・・。

クロウが叫ぶ。

「アーレス、避けろ、Xenoだ!!」

それ―Xenoは、クロウの叫びの前に、すでに床、天井、壁、とつたい

アーレスにとびつき、その体に取り込んだ。

「うがぁぁぁ」

「アーレス!」

ヒルデガードがアーレスの手をとろうとする。

「よせ、もう遅い!」

Xenoは蛙の口から溶解液をまきちらし、あとずさりする。

「アーレス!」

ヒルデガードが絶望的な声を上げる。

「翔流・超弾道竜飛槍!!」

クロウが鬼滅槍を投げつける。

が、それはXenoの体の一部を切り取っただけで、Xenoは迷宮の奥へと姿を消した。

そのXenoの一部だったものがうめく。

「ヒルデ・・・」

「アーレス」

アーレスの上半身はもの言わぬ塊となる。

「ヒルデガード・・・」

「・・・"大炎よその魂を天へ誘え・・・マハリト"」

クロウはアーレスを焼く炎をじっと見つめていた。

 

クロウはXenoに怯えている。


 

博「クロウがメイド服!! 学費が足りなくてとうとう風俗のバイト・・・ぐえー」


 

ク「はぁー」

博「ため息ついてどうした?」

ク「畑で栽培していた実験用のマンドラゴラ

植木屋さんが雑草と間違えて引き抜いちゃったんですよ」

博「植木屋さんは?」

ク「当然即死です」

博「そりゃ災難・・・ところでクロウは収穫のときはどうするつもりだったんだ?

・・・なぜ俺の顔をそんなにじっと見つめる?」


 

ク「『生物物理化学』を履修したって他学科の人に言うと、

笑われるんですけどなんでですかね」

博「はっきり言って、何やってるかわからない授業だからな、字面だけでは」


 

ク「博士ー、博士に亀の子急便で荷物が届いてますよ?」

博「おー、待ってた待ってた。雑誌の通販の広告でな、

『これを使えばどんな願い事もかないます!

ノーベル賞も宝くじの1等も思いのまま!』

って書いてあるから一つ買ってみたのだ。」

ク「うさんくさいですねえ。品名は・・・Earthianocide!!

わー、わー、ぜぇっったい起動させないで下さい!!!」

博「うわ、そんなにあわててどうした?」

ク「いいから今すぐ廃棄処分です!!! その雑誌どこにありますか!」

博「これだが?」

ク「"フュージョン・テクノロジー"・・・広告主が"アンドロメダ開発公社"ねぇ。

まったく、すぐ博士はこういうものを買うんだから・・・

(ディジェネレイタくらいたちの悪いしろものだ

・・・誰がいったいこんなものを送りつけてきた?)」


 

クロウの奇妙なひととき


 

もう授業開始時刻を大部過ぎているというのに、

僕はまだとぼとぼと通学路を歩いていた。

太陽はジリジリ、アスファルトからはもやもやと熱気。

このまま右に曲がろうか左に曲がろうか、それともやっぱり引き返そうか。

 

 ふと、地面から顔を上げて前を見ると、ガードレールに一匹のカラスが止まっていた。

僕を見てもしらんぷり。ただ、カァーとだけ一声鳴く。

するとどこからか「ニャァァー」と鳴き声が。よくみると、ガードレールの下、カラスのそばにネコが座っていた。

もう一度ネコが「ニャーゥ」と鳴く。カラスは身じろぎして羽をばたつかせながら「カァー」と鳴く。

二匹は離れるわけでもなくよりそうわけでもなく、ただお互い何か言い合っているみたいにみえた。

「カー」「ニャー」「カー」「フニャー」

そのやりとりが面白くて、そう、僕にはまるで二匹が漫才コンビでも組んでいるかのように思えた。

もっとみようと、近づいてみると、カラスがようやく僕のほうを見て首を傾げた。

そして一声「カァー」と鳴くと、ちらりとネコのほうを見てから、空へと舞い上がった。

ネコはまるでめんどくさそうにその様子を眺めていたが、やがて立ち上がるとそそくさとどこかへ消えていった。

僕は一人取り残される。  

 

太陽がじりじり。アスファルトからは熱気。僕はまたゆっくり歩いて学校を目指す。


 

ク「タイガー計算機って中に虎がはいってるんですか?」

博「ああ、計算が終わるとおいしいバターができあがるのだ」


 

ク「なんで私たちのトークに4/1ネタが入ってないんですかね」

博「普段からウソしか言ってないからな」

ク「ああ、 なるほど」


 

ク「博士、

大自由度ランダムネットワーク上での拡散反応計算ユニットの自己組織化

についての論文読んでもらえましたか?」

博「ああ、あれならトイレでちょうど紙がなくてな」

ク「 ガッデム!!! っていうか原子力チェーンソーでぎたぎたに分解してやる!!!」


 

博「博士だ」

ク「クロウです」


 

ク「書籍部で今一番売れているのは

カラスの死骸はなぜ見あたらないのか

だそうです」

博「現実逃避か」


 

*** 定例博士会議 ***

"最近どうもクロウの凶暴さが増したような気がする"

"なんとかしないと身がもたないぞ "

"こないだもドウメキごと斬られそうになったし"

"首に鈴でもつけとくか"

"・・・"

ク「ただいまーっと。あれ、なんか今いっぱい話し声がしませんでしたか?」

博「いや、俺一人だぞ」

ク「そうです・・・か?」


 

博「クロウは自然界の4つの力って知ってるか?」

ク「弱い力、強い力、肩に重くのしかかる力、アフリカゾウが踏んでも壊れない力、でしたっけ?」

博「だいたいそんなもんだ」


 

ク「さー狩るぞー!」


 

ク「ニュートンの研究室、学生が全然入らないからって、

今年は一年生狩りをすることにしたそうですよ」

博「むぅ・・・」


 

雨。雨が降っている。世界のすべての音を消しさり、すべての形あるものを流しさる激しい雨。

クロウが立っている。

クロウは傘もささず、ずぶぬれの白衣のまま豪雨の中、じっと身じろぎもせず地面を見つめている。

クロウの目の前、そこには、かつて”博士”と呼ばれていた物体の成れの果てが、

無残な形をさらして横たわっている。

雨は激しくそれを鞭打つ。

すべてのものが動きを止めた世界。

クロウの右手には、ガンマナイフが握られている。それはもう光刃を形成していない。

すべて、もう終わった過去のできごと。

 

雨が降っている。

 

どれだけそうしていたことだろう。

と、”それ”がぼそりとつぶやいた。

「カナリムダデス」

「まだ言うかー!」

クロウの鉄拳がうなりをあげ、博士の体が再び宙に舞った。


 

ク「投槍科学からのメールだ・・・えーと?

"機器の調子がおかしいと思ったらパウリがいた!

そんな失敗が防げる、今日紹介する品はパウリ・レーダー!

パウリの接近を確実に感知してパウリ効果を未然に防ぐことが できます"

・・・ちょっと欲しいかも」


 

ああ、それは

大事なもの

入ってるから

さわらないように

なんですか、

この金庫

言ってるそばから

レーザーメス

使うなよ

なんだろう

なんだろう

俺の脳みそだ !!!

投槍科学で

安売りしてた

驚かさない

で下さいよ!


 

ク(もしかしたら、使えたりして。まさかね。・・・)

ク「・・、ティルトぉぉぉウェイトォォォーーー!!!!」

博「・・・何やってんだ、義経君」

ク「うわぁっったぁ! あ・博士・・・あー、もしかして見てましたか?」

博「そらもうばっちり、妙なかけ声を」

ク「・・・忘れてください」

博「忘れろったってそんな妙チキリンな光景、」

ク「忘れてください!」

博「わぁー分かった分かった、忘れるからガンマナイフを振りかぶるな、

振り下ろすな、返す刀で下から突くなー!」


 

ク「スピリットが無事稼動開始したようですね」

博「うむ。のぞみやマーズエクスプレスは火星人に

撃墜されたようだが」

ク「え・・・」

博「これで前線基地いて、火星征服を開始するのだ!」


 

ク「教科書の最後に"電気的・磁気的・生化学的手段による複製を禁ず"

って書いてあるんすけど・・・」

博「記憶するなってことか」


 

博「スカイフィッシュは、本当にいるんだぞ! 

東門商店街の魚屋で塩焼きを特売していたんだぞ!」

ク「博士、気を落とさないでくださいよ、

特命リサーチなんてうそばっかり言っているんだから(・∀・)ニヤニヤ」


 

博「うー、この年で運動会なんて出るとは思わなかった。

あちこちが痛い。筋肉痛だ」

ク「筋肉痛って・・・博士はゆうかもなか喰い競争に出ただけじゃないですか」

ク「だから食道と胃と十二指腸と小腸・大腸の筋肉が痛い」

ク「 ああ、ソーデスカ」


 

ク「運動会だー!」

博「運動会? なんだそれは、喰えるのか?」

ク「そのネタはもういいです!」

ガッ。

博「貴様なんてことを! 指導教官の頭をなぐるとは!

卒業させないぞ!」

ク「ああっ、そういうことをアカハラっていうんですよ!」

博「その前に暴力反対だ!」


 

フ「腎臓にゲルマニウムがたまって笑顔で死ぬ人はさいわいです」

ク「うわぁ、○○○○メイド! どこからわいた!?」

フ「この世の因果の色なす糸、ハイパーリンクをたどって」

博「ゲルマニウムで人が死ぬはずがないだろう。

野口英世も有機ゲルマニウムを愛飲していたんだぞ」

フ「ふふ、とても純粋な心をお持ちですのね、

まるで透きとおったタールのよう」

ク「そんなものに騙されるのは博士くらいですよ、みっともない」

博「なんだとぅ、ゲルマニウムは腎臓にたまって、丹田を通して

ゲルマンパワーを発するんだぞ!」

ク「またムチャクチャなことを言って・・・あれ、消えた」


 

博「構内がさわがしいが、何かあったのか?」

ク「宇宙物理学科と航空宇宙工学科が臨戦態勢に入ったそうですよ」

博「またか、今度の原因はなんだ?」

ク「原因は、宇宙物理学科の月面ローバーを航空宇宙工学科が

"走る洋式便器"と言ってバカにしたからだそうです」

博「言い得て妙・・・」


 

ク「博士、メロンブックスでコミマテ3買ってきましたよ」

博「おお、ごくろう、では早速読んでみるか」

*    *    *

博「ホラーだ・・・。しかしクロウは実によく描けてるな」

ク「私こんなガンマナイフ振り回してないですよ!」

博「いや、この通りだ、クロウの凶暴さ・残忍さ・冷酷さが誌面からにじみ出て実にいい」

ク「・・・それ以上言うと、ミンチにして分画遠心だー!」

博「ぐぁごべぎゅー」


 

ク「博士、ニュースです!」

博「なんだ、どうした、神舟5号の打ち上げ写真に上から吊るした糸が写っていたか?」

ク「なんですか、それ?

未確認情報ですけどコミマテ3に私たちの漫画がのってるらしいですよ」

博「おお、きっと俺がノーベル賞をとって優雅にバカンスを楽しむ話だな」

ク「きっと私が華麗にばっさばっさと名状し難きものを切り倒す話ですよ」

博・ク「それはないない」

ク「ム・・・」

博「く・・・」

ク「・・・ともかく、鬼灯さん、ありがとうございましたー」


 

なんだ、また機械を壊したのか、クロウは、しょうがないな、

今度は量子テレポーター?

どれどれ、ん? 

おわっ、俺を蹴りこんでどうする、

こら、ハエを入れるな、ハエをー! 観測するなー!」


 

ク「博士、これなんかどうです?小動物活動量測定装置」

博「は?」

ク「10も部屋がついててお得ですよ。各々の部屋のモニターができるんです」

博「お前、そんな実験しないだろ」

ク「いや、博士の別荘に」


 

ク「中央図書館の3階で"トランジスタ技術"の山が崩れて

死者7人、重傷者5人、行方不明者2人の大惨事がおきたそうですよ」

博「 ・・・さっさと電子化しないからだ」


 

博「参加者が日本人だけなのに英語で話さなければならない国際会議、か・・・」

ク「主催者があわれですね」


 

ク「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足」

博「簡単な問題だな」

ク「深夜には8本足、早朝は12本足、」

博「???」

ク「口から溶解液を吐いて、ときどき20の触手を伸ばす、

というエクスバイオーグを作りたいんですけど」

博「・・・止めはしないぞ」


 

クロウの目覚まし時計

・セシウム原子・GPS調整
・タキメーター
・高度計
・加速度計
・終末時計
・腹時計
・木星の湿度計

等々20の機能がついているが
肝心の目覚ましはメスを突き立てて
壊してしまった


 

ク「群体性のホヤは、ターンオーバー期に親の体は子に吸収されて

親は最後は心臓だけになってしまうそうですよ。

博士ならきっと最後まで残るのは胃袋ですね。」

博「オイ。」


 

ク「なんか違和感ないですね」

博「もともと植物だしな」


 

博「二次創作か。猟奇ものは避けてほしいな」

ク「そうですね、切り刻んだり、すりつぶしたり、

血が飛び散るのは止めて欲しいですね」

博「・・・」

ク「・・・」

博「・・・」

ク「・・・」

博・ク「何もできないやん


 

ク「やったー!!苦節3日、ようやくシミュレーション・プログラムが完成したー 」

ぶち。

博「おっと、すまん、コードを足にひっかけてしまった。」

ク「・・・バックアップのDVDを取り出してと」

博「おお、鍋敷きにちょうどよさそうだな」

じゅー。

ク「こんなこともあろうかと滅多につかわないFDに落としたものを」

博「むぉ、突然ピップエレキバンがこんなに大量に!!」

ク「・・・ く、く、く、

天が呼ぶ 地が呼ぶ 人が呼ぶ 悪を倒せと私を呼ぶ!」

博「を、でるか? でるのか?」

ク「炎よ、悪を討ち払え、

昇竜 鏖火烈風陣!!!

博「ふははははあまいわー!ギガテスラバリアー!!」

ク「と、みせかけてクロスヒールホールド!!」

博「ぬおお!?ぐおあえー!」

ク「悪即滅ぶべし!」

博「きゅー」


 

ク「心さえあれば、それだけでいいの」


 

ク「そんなにアミノ酸とマイナスイオンが好きなら、

NaOHで滴定したアミノ酸を飲めばいいのに。」

博「良い子は試すなよー。」


 

ク「博士、ワンフェス行って

さくらと毒子&薬子のフィギュア買ってきましたよ!」

博「また微妙なラインナップを」

ク「ム、いいじゃないですか!」

博「いや、俺が言いたいのはだな、」

ク「早速あけてみよーっと。ああっ!!

・・・完成品じゃない・・・」

博「部品数が多そうなものを選んだな、ということだ。

どうせ組み立てられないんだろ?」

ク「うー、いいです、うにゅうは少なくとも切り取るだけでいいから・・・」


 

"「お先に!」と言って研究室を出ていったクロウが忘れ物をしているのでそれを持って後を追いかけた博士、ところが、研究室の扉をあけた途端、そこは、見なれない廃墟と化した建造物の内部だった。そこにいたクロウ、「なんでこんなところに博士がいるんですか!」と驚く。クロウが言うには、以前倒して封印したはずの***(聞き取れず)を完全に消滅させるためにこれから最下層、地下11階へ行くという。よく分からず付いていく博士(classはthief)。最下層で出会ったのは、暗い冥い何か。クロウがそれをあらためて倒すために一旦壊呪したところ、「聖なるかな、聖なるかな、昔いまし、今いまし」という詠唱とともに飛び出したそれがあっさり博士を殺してしまう。ところが、博士の体から抜け出した"影"が壁づたいにそれの体に入りこみ、中から食い尽くしてしまい、何食わぬ顔でそこに博士が再び立っていた。あきれるクロウ。じゃ、帰るか、と扉を開けるとそこは元の研究室だった。クロウに今のは何だ、と聞くとクロウは「何のことですか? 私忘れ物したから取りに戻ったんですけど」ととぼける。その後、ことあるごとに博士は「あのとき、ややうきうきしながら出ていくクロウの後を追いかけていったばかりに・・・」と言うが、クロウは苦笑するばかりだった。"

 

ク「KCl、NaCl、MgSO4、・・・」

博「を、薬品つくってるのか」

ク「牛血清アルブミン、卵白リゾチーム、ニコチンアミド・・・」

博「なんだ、何が出来るんだ」

ク「そしてこれをリポビタンDに入れよくかきまぜ、できあがり! 

博士、特製ドリンクをどうぞ」

博「は?」

ク「風邪によく効きますよ。」

博「・・・よけい悪くなりそうだよ」

ク「えー、おいしいのに」


 

博「論理的な式、厳密に定義された言葉、

それらしか使わないからといって、

科学者が論理的に思考しているわけではない。

アイディアは非論理的で、雲をつかむような話で、

それでいてどこかしら整合性があるように思われる。

だから、その霧散しそうな考えを、

まったく思考形式の異なる相手に分からせるために厳密に定義された言葉を用い、

本当に自分の確信が正しいのか式を展開してみせる。

それが、共通言語だからだ。

もう一度いう、科学者は非論理的な人種だ。」


 

ク「博士、#12のメスの替刃ってどこかで見かけませんでしたか?」

博「いや、知らないぞ」

ク「#12って、めったに使わないからどこかに仕舞ったんですけど、みつからないんですよ。」

博「そんなめったに使わない替刃を探して、何に使うんだ?」

ク「それはですね、

 

博士を解剖するためだー!!!

博「どわぁぁぁぁぁ!」

ク「冗談ですよ。あれ?」


 

ク「ユービックのスプレー罐は、最大出力25KVのヘリウム電池で動く

自己充足的な高電圧・低増幅ユニットを備えた、

ポータブルマイナスイオン化装置です。

肌荒れ・ニキビ・動悸・いきぎれ・頭痛・

スロットのお守り・お子さまの情操教育・巨大隕石の落下にユービックスプレーを!」

博「クロウ?」


 

博「♪まいにち まいにち 僕らは手術台のー

上で解剖されてーいやーになっちゃうよー

♪ある朝 ぼくは クロウと喧嘩してー

研究室のケージから逃げ出したのーさー」

ク「何ですか、それ?」

博「クロウのまねだ、いつもうなってるだろ」

ク「私そんな珍妙な歌うたってませんよ!」

博「えてして自分のくせは自分で気づかないものだ」


 

ク「今、生協食堂がバイオハザードで立ち入り禁止じゃないですか。

理由知ってますか?」

博「いや」

ク「突然変異で増殖したトリフィドの集団と食堂のおばちゃんが

死闘を繰り広げてるらしいですよ。」

博「すると夕定食の付け合わせはトリフィドサラダか。」

ク「喰うか喰われるかの戦いですね。」


 

ク「おっかしいなー」

博「どうした?」

ク「純粋仮想培地上の人工細胞が

うまくリミットサイクルに入らずすぐ死んじゃうんですよ」

博「成分はあっているのか?」

ク「それはもう、何回も確認しましたし。

フルクトース1,6ビスリン酸にアルドラーゼに

グリセルアルデヒド2リン酸、・・・

アレ? リン酸残基がいっこ足りない・・・。

博士、また私の知らないうちに食べましたね!!」

博「どうやったらPCの中のうまくもないリン酸が喰えるんだ!」

ク「博士ならやりかねません!」

博「そんなムチャな・・・というか、自分のミスを人の食欲のせいにするな!」

ク「バレたか」


 

博「すまん、馬子にも―ゴフッ」


 

博「スカート付き! ジオンの新型か!?」

ク「人がたまにはいたらそんなことを言う口はこの口かー?」

博「モガァ」


 

ク「博士はスコットランドの片側が黒い羊の話知ってますか?

こんな話なんですけど。

三人の学者、スコットランドを訪れ、列車の窓から黒い羊をみつける。

三人は驚き、

一人は『スコットランドには黒い羊がいる』

一人は『スコットランドには少なくとも一頭の黒い羊がいる』

一人は『スコットランドには少なくとも片側が黒い羊が少なくとも一頭はいる』

って言う話です。

博士ならきっと

『スコットランドにはうまそうな黒い羊がいる』

って言うんでしょうね。」

博「よく分かってらっしゃる。」


 

ク「博士ー、ほらこんなに

きれいに裂けましたよ、 これならペプチドの抽出もうまくいきますよ。」

ぱく。

ク「あ。」

ごくん。

ク「・・・。」

・・・

ク「何も生で食べなくとも・・・」


 

ク「博士ー、ほらこんなに

きれいにとれましたよ、 これならクリスタリンの抽出もうまくいきますよ。」

ぱく。

ク「あ。」

ごくん。

ク「・・・。」

・・・

ク「はぁ。もう一匹」


 

三角池のほとり、錆び、朽ちかけた回天のそばに佇む二人。

ク「これで、こんなもので戦ってたんですね・・・。」

博「うむ。」

ク「人間魚雷・・・か。」

博「は? 何を言ってるんだ?」

ク「え、特攻兵器、人間魚雷回天ですよね、これ。」

博「これは猫魚雷だぞ。」

ク「はぇ?」

博「乗員は操縦猫が二匹、攻撃猫が十匹、

敵艦に体当たりしたあと、艦首のドリルで敵艦に穴を開け、

攻撃猫が躍り込み、ノミをまき散らして敵艦を乗っ取るという作戦だったのだ。

だが、ほとんどの回天は帰巣本能で戻ってきてしまって作戦は失敗したのだ。」

ク「・・・負けるわけだ」


 

博「負けてはいられん!

ク「うわっ。悪趣味・・・。」


 

ク「!!! ゾウが鼻で歩いている!!

博「それはもう原爆で塵となった。」


 

博「あー、クロウ君、俺のジンジャーどこにいったか知らないかね。」

ク (ぎく)「知りませんよ。ちゃんと鍵かけといたんですか? 」

博「駐車場にジンジャーと質量が同程度の

バラバラになった機械塊があったんだがあれはなんだろうな。」

ク (ぎくぎく)「なんでしょうねー。」

博「組み立てるとちょうど」

ク「あ、葉巻型UFOが工作棟の上空に!! 」

博「なにー、ビデオはどこだ! 」

ク(今のうちにそーっと)

博「クロウ、俺のデジカメどこだ! ・・・おや?」


 

三角池の秘密

・釣り禁止

・博士とクロウがよく釣りをしている

・海と繋がっている

・シロナガスクジラが釣れる

・岸辺に回天がうちあげられている

・春先は桜がきれい 桜の下には


 

ク「寒くなりましたね。おでんのおいしい季節です。」

博「俺はおでんのネタの中で、許せんものが二三ある。

"脳汁ばくだん"

ふよふよして、噛みごたえがない。

時々混じっている、にがい繊維が日本酒によくあうという奴もいるが、俺は好かん。

"はかまぶき"

巫女が履き古したはかまで作ったぞうきんの切れ端を束ねてよく煮こんだもの。

喜んでこれだけを大量に喰う奴がいるが、その気が知れん。」

ク「悪食きの博士にしては、珍しいですね。」


 

博「うー、今朝はまいった。

正門前で、『ネコを守る会』の連中に危うく捕まりかけたよ。

俺はネコじゃないと言っているのに。」

ク「・・・あの、初めて会ったときから疑問に思っていたんですけど、

それなら博士って一体全体何なんですか? 」

博「それは秘密なのだよ、clowder君? 

ヒントは『昼の書と夜の書』に隠されているとでも言っておこうか。」

ク「すぐ古本屋に行って買ってきます!!」


 

ク「博士、大変です!

狂信的動物愛護団体 『ネコを守る会』が

動物実験をしている各研究室に爆弾を送りつけたっていう声明を発表したんですよ!

ケーキの箱で、時限装置つき・・・ってアレ? 博士、この箱は?」

博「うむ、扉のわきにおいてあったから、とりあえず喰った。」

ぼむ!

ク「・・・博士?」

博「 なかなか斬新な味のケーキだな。」


 

あのとき、

11の世界の交差する灰白の谷間で、

何者とも知れない"声"と対峙したときに、

私は"考えること"そして"歩くこと"を選択したのだった。

それがここでは未来のことなのか過去のことなのかは分からない。

ただ、の決定に従って世界が構築され、"問い"が形成されたのは確かだ。

ここが私の選んだ世界なのだ。

 

ハカセ「ク、クロウ、助けてくれー、三角池で釣れたタコを丸飲みしようとしたら、

首しめてきやがった!!!」

 

・・・だと思う。いや、思いたい・・・


 

博「クロウは糸の切れたボイジャーみたいなところがあるから、

少し心配だよ・・・。」

ク「え? 何か言いましたか?」

博「いや。なんでもない。」


 

博「クロウ君、この実験結果は本当に正しいのかね?」

ク「ええ、それはもう、2回も追試しましたし。」

博「本当に本当なのか?」

ク「疑うなら自分でやって下さいよー。別にこの結果だって面白いじゃないですか。」

博「うにゃー! せっかく仕上げた論文を書き直さなければならないじゃないか!!!」

ク「・・・だから、結果を知る前にresultとdiscussionを書くのは止めてくださいよ〜。」


 

ク「アレッ、なんで博士、そんな狭いとこに入ってるんですか?」

博「それは実験用のネコだろ」

ク「あれっ、こんなところに試験体が。ケージに鍵をかけ忘れたのかなぁ」

博 「俺の耳を引っ張るな」


 

ク「工作棟の裏で、シュレディンガーとボルツマンが、

モンキーダンスを踊っていたんですけど、

なんなんですかね。」

博 「む、まさかもう忘年会/新年会の隠し芸の準備なのか?! まけてはいられん!!」

ク 「博士はその存在自体隠し芸みたいなものだから、何もしなくてもいいですよ」


 

ク「なんですかこれ。」

博「うむ、自律自動論理推論器というものだそうだ。予算が通ったから、一つ買ってみた。

これで新しい理論を作って論文を大量生産するのだ。」

ク「 ・・・。」

博「では早速、スイッチオン。」

自自器 「コンナモノヲ買ウヒトハ、ダマサレヤスイヒトデショウ。」

博「・・・クロウ、いつものやつ、やってくれ」

ク「アイサー。

昇竜・空裂円陣!!!

(無駄使いするなー)」

博「ぐあごえぎしゅー(俺じゃねー)ーーー・・・」


 

ク「まるもうけーまるもうけーある日せっせと野良仕事ーっと、ただいまー」

演習から戻ってきたクロウ、研究室の扉を開くとそこには、

ク「のえー?! な・な・な・何ですかこれはー!?」

博「「「この間届いた電子ブロックの中に、物質転送機の組み立て図が入っていてな、

面白そうだから組み立てて、色々いじっていたら知らないうちに

こんなんなってしまった。」」」

ク「 そんなバカな・・・。

ただでさえ大食らいの金食い虫の博士がこんなに・・・見なかったことにします」

バタン。


 

普段は行かない第一食堂へ普段なら行かない時間に行ってしまい大量の一年生と鉢合わせして、もみくちゃにされながら頼んだことのない「もんじゃ焼き定食」を頼んで、食堂の隅でそのあまりにアレだった味に辟易しながらもさもさとたいらげ、お茶を飲んでほぅっとため息をついたそんなけだるいお昼休み、突然食堂内にけたたましいサイレンが響き渡り構内放送が切迫した声で「緊急事態発生、緊急事態発生、某国が我が大学に対し、開戦を通告、我が食堂はこれより戦闘態勢に入る、総員戦闘配置、デフコン1、第一食堂発艦準備!!」と怒鳴りたて、のろのろと後かたづけをはじめていた食堂のおばちゃんやらコックやらがあわててキッチンから飛び出し、床の隠し扉にするりと飛び込んだかと思うと食堂が揺れはじめ、地響きが聞こえるので窓の外を見やるとそこはもう大海原、見上げた空にはレシプロの4機編隊がいくつもやってくる、急いで近くの20ミリに飛びついて照準をあわせてはばっさばっさと薙ぎ払い、千切っては投げ千切っては投げの大活躍、おかげで戦艦・第一食堂は敵航空編隊からの攻撃による被害は皆無、逆にこちらの秘密兵器、レプトン・ザッパーが火を吹いて、某国の奇襲機動部隊は壊滅し、ワレ無事帰還セリ、私はその活躍が認められて学長から名誉将軍の称号を得て皆に祝福され、ちょっと照れながら勲章を胸にかかげて颯爽と研究室へと戻ってきたのでした。

ク「・・・と、いうことがあったんですよ。」

博「素直に昼寝して遅れた、と言えよ。」


 

その微妙な角度を向いた途端、私は体を失い、暗闇の中へ落ち込んだ。

私の存在は球状となり、核を中心として周辺に行くにしたがい密度が低くなっていき、

ゆるやかに世界と結合していた。

 

突然声がした。

「一つの問いに 一つの答えを返そう。」

私は尋ねた。

「生命とは何か。」

すると、私の前に鏡がおかれ、

私自身がそこに映し出された。

そして私の声が聞こえた。

「生命とは何か。」

暫くして声が言った。

「行くがよい。そして考えろ。」

私は声がしたとおぼしき方を向こうとしたが、その途端、

私はその角度からはずれてしまった。

色々体を動かし、再びあの角度を探したが無駄だった。

 

やがて私は歩き出した。


 

「ま、こんなもんかな。」

そうつぶやくと、クロウはポリン人形をかたわらのベンチにそっとおき、

その世界からシフトした。


 

ク「基礎実験の題目に来年から

"マクスウェルの悪魔を用いた熱機関の制作"

が加わるそうです。」

博「 一年生にはまだ無理じゃないか?」


 

ク「ランダウの有機レーザーの論文評判いいですね。

学会賞の候補らしいですよ。」

博「ぐぅ、なぜだ!」

ク「不純物の混入がうまくいった原因らしいです。

本人は覚えがないって苦笑してましたけど。」

博士、鼻血吹き出し突っ伏す。

ク「どわーっ! 一体どうしたんですか、博士!」


 

博「東門商店街の家具屋の広告が入ってたぞ」

ク「えーと、どれどれ。

"新作タンス発表会

インダクタンス・コンダクタンス・リアクタンス・サセプタンス

インピーダンス・キャパシタンス・アドミッタンス

各種とりそろえ"

・・・ベタベタですね。」


 

ク「ふと思ったんですけど、博士って 角運動量保存則破ってませんか?」

博「失敬な。」


 

博「因果関係があれば相関があるが、

相関があっても因果関係があるとは限らない。

これを きもに銘じておけ、クロウ。」

ク「はい。でも博士、"月の魔力"を読みながら言われてもあまり説得力ないです。」


 

博「"役に立たない"研究ほど美しいものはないんだよ、クロウ君。

不完全性定理、連続体仮説の証明、谷山=志村定理・・・

どれも至高の抽象芸術作品だ。

ひどくはかなく、そして堅牢な"ある存在"の一端をかいま見せてくれる。」

ク「それは"神"のことですか?」

博「違う。だがみんなの心の中に常にあって、いつもは意識されないという点では同じだ。」


 

博「人を憎んで悪を憎まず。」

ク「にっこり笑ってばっさりと。」


 

博「なんだ、その赤い変なぬいぐるみは。」

ク「へっへー。いいでしょー。ポリン人形ですよ。なかなか手に入らないんですから。

疲れたからそろそろワールドをシフトしようと思ったら、

一匹ポリンが足にまとわりついて来たんで、うっとうしいから空刃斬で薙ぎ払ったんです。

そしたら、これを持ってたんですよ。

かわいいでしょー。」

博「・・・お前、やってることが矛盾してないか? 」


 

"なんだろう、このキラキラ光るものたちは・・・

未来の記憶を受け継ぐらせん・・・

終わりなき索敵を繰り返すことを運命づけられたもの・・・それは"

 

ク「はっ・・・夢?・・・あれは多分・・・

RNAワールド・・・」


 

ク「精神物理学という分野があるそうですよ。」

博「なに!」

ク「でも博士が思っているような物ではないですよ?」

博「心を読まれた!?」


 

博「生物っていうものは不思議なものだな、義経君」

ク「はぁ」

博「小麦の粒と汗で汚れたシャツに油と牛乳をたらし、

それを壺にいれ倉庫に放置すると、

ハツカネズミに変わるんだぞ?」

ク「あー、間違ってますけど、ある意味真実ですねぇ」


 

博「さて、クロウ、狩りの準備はいいか?」

ク「ニードルガン、ヒートガン、重粒子ガン、

ギガテスラ・バリアー、ガンマナイフ、全て準備よし、です」

博「ククク、それでは出発しようか」

ク「いざ、もみじ狩りへ!!」

 

ク「まずいですよ、博士、もうすぐ弾切れです!!」

博「だからあれほど予備は多めに持ってこいと言ったのに」

も「ぎゃーすぎゃーす」

ク「わー、ギガテスラバリアー解放!!」

博「・・・・・・!!」

ク「・・・・っ」

も「・・・」

博「・・」

ク「・」

 

*    *    *    *    *

ク「はあ、なかなかハードな一日でしたね」

博「お前と行くと命がいくつあってもたりないよ」

ク「でもおかげでこんなにおいしそうなもみじが、たくさんとれましたよ」

博「てんぷらにでもするか」


 

博「秋深し となりは何を する人ぞ」

ク「この真夏日が続く中、よく秋を感じられますね」

博「しょうがないだろ、

9月に入ったからスクリプトが自動的に切り替わったんだ」

ク「うわ、それは言ってはいけないお約束ですよー」


 

ク「ホモクリニック軌道に入ることは"死"を意味する」

ク「完全な"死"に到達するまで無限の時間がかかる、

ある意味それは

 


 

ク「心の迷いが太刀筋を惑わす

我を絶ち空と成し

空即ち心刀を成す

悪・即・滅

昇竜 空刃斬!!!

博「スイカ切るのに何分かかってるんだ?」

ク「ムっ、博士には、この、等分にスイカを切るという

儀式の神聖さが分からないんですか?」

博「・・・大きいほうやるよ。」


 

┏━━━━━━━━━┓
┃| ̄ ̄ ̄|〜| ̄ ▼  ̄| ┃
┃|□□□|  |  ●  |.┃
┃|___|  | ▼  ▼ | ┃
┃ζ      ̄ ̄ ̄ ̄..┃
┃ζ        ∧∧ ┃
┃ζ  ◆     (-ω-)┃
┃  /___   U U ┃
┃● (青酸Ю  |  |..┃
┃    ̄ ̄    .U U~┃
┗━━━━━━━━━┛

博「・・・ハッ。ここはどこだ!?

これはなんだ、一体?」

ク「波束の収縮を観測しようと思って、

シュレディンガーの猫の箱を作ったんです。

というわけで、博士、被検体になって下さい」

博「・・・(滝汗)。クロウ、こら、思考実験を本気にするな、早まるなー」


 

研究室を臨時休業にして花火大会を見てる二人。

 

ひゅーどどん。ぱぱぱぱぱん。

ク「たーまやー」

博「たまやの対のかけ声があること知ってるか?」

ク「知ってますよ」

ひゅーーどどん。どんどんどんぱちぱちぱちぱち。

ク・博「かーぎやー/ぽーちやー」

ク「・・・」

博「・・・」

ク「・・・」

博「・・・」

ひゅーーんどん。ぱらぱらぱらぱちぱちぱちぱち。

ク「スターマインきれいですね」

博「ああ」

ひゅーどどん。ぱぱぱぱぱん。


 

ク「それで、t検定の結果なんですけど・・・博士?」

博「あ、すまん、少しうとうとしていた。」

ク「夢でも見てましたか?」

博「ああ、昔単細胞だった頃の夢を」

ク「???」


 

博「クロウは短冊になんて書いたんだ?」

ク「PCが計算途中でハングアップしませんように、って。」

博「ささやかな願いだな」

ク「でも切実です。

 

・・・PCの中に棲む者にとっては」


博「今日はうにゅうが多いな」

ク「うにゅう心理学科で、心理テストのバイト募集してましたから」


亀の子急便のこと


博「日経のチェックをしとくか。なになに。

・PC-6001で動くコンピューター手相占いが重要無形文化財に指定

・相対論はやはり間違っていた "レーザー光線が走るのをみた"

・スカイフィッシュ捕獲 エリア51にて イチロー           

   うむ、特に重要な記事はないな」

ク「・・・博士の取ってる新聞、本当に日経新聞ですか?」


博「を、クロウ、部品取りをしているのか?」

ク「・・・ハンダづけです。」

博「しかし見る間に部品が もげていくじゃないか。」

ク「・・・ほっといて下さい!!」


博「ムーンサルトリとは月面で猿を捕ることなのか?」

ク「は? いや、それとはちょっと違うんですけど・・・。第一月面に猿いないし。」

博「む、しかしNASAは月へは行ってないそうじゃないか。断言できないだろう。」

ク「・・・また変な映画でも見ましたか・・・。」


ク「今日も月が赤いですね・・・。」

博「銀色よりはましだろ。」


ク「オリンパスとニコンの倒立顕微鏡の違いについて語らせたら

右に出る者はいないという人物の適切な放置方法についての発表、どうでした?」

博「いや、特に進展はなかった。」


ク「博士、最萌えトーナメントは残念でしたね」

博「なぜだ! さっき変なうにゅうから、

『これは最萌えによく効きますよ』といわれて 高価な壺を買ったのに!!」

ク「ああー! 目を離したすきにそんなものを! まさか研究費で買ったんじゃないでしょうね?」

博「もちろん領収書書いてもらったぞ。」

ク「そんな書類通るわけないでしょ!! えいっこんなものっ」

博「あっ、こら、蹴るな、割れる!」

ク「みなさん、投票や支援ありがとうございましたー!」

博「俺の壺が・・・」


ク「♪きいてうにゅうリーナ

♪シェルができたんだよっと。

さっそく換装!!・・・博士。」

博「なんだ。」

ク「・・・中にあんこがたっぷりつまっておいしそう・・・」

博「あ、こら、よせガンマナイフを振りかざすのはやめろー!」


ク「生物が老化するのは、

一つには老廃物質が体内に蓄積されるからです。」

博「2次元の面から、3次元の物質を交換するには、限界があるからな。」

ク「だから、長寿の生物をつくるには、交換効率をよくするために、

できるだけ平べったくすればいいんですよ。」

博「で、それがこの厚さ1cmのネコか。

 

ただ車にひかれたのかと思った。」


ク「セルラーオートマトンの

ルールααααααα1は、

あってはならないルール。

それは、禁断の手法。

これを使えば、無から有を生み出すことが出来るという・・・」


ク「マンボウは一度に数億の卵を産むそうですよ。」

博「ああ、聞いたことがある。」

ク「この人工孵化器ってすごく性能がいいんですよ。」

博「最新式だったからな。」

ク「で、なんで、この中にアレを入れたんですか?」

博「いや、足が6本もあるマンボウなんて珍しいな、

喰ったらどんな味なんだろうか、と思ってな。

とりあえず捕まえたものの、他にあいてる場所がなくて。」

 

窓の外には、キャンパスを闊歩する、数億匹の6本足のマンボウ。

 


博「・・・シュレーディンガーの猫にスリーパーホールドをかけられる人生・・・。」

ク「風流ですね。」


博士の業務日誌より

2月29日

クロウが笑顔とともに「おはようございます」とか言ってきた。

が、裏ではきっと「解剖するぞこのやろー」と思ってるに違いない。

事実、この間ネコの手術中に「あっ手がすべった」とか言って

俺の大事な頭にガンマナイフを突き立てやがった。警戒せねば。

 

2月30日

クロウがびっくりした顔で

「<非-知>工場前に足が6本もあるマンボウがいましたよ!」って言ってきた。

そんなマンボウがいるわけないだろう。

だが「遺伝子実験センターで開発した新種だ。」って言ってやったら納得したようだった。

単純なやつめ。

 

2月31日

クロウが研究室にこなかった。暇だ。

暇なのでクロウが開発している人工細胞プログラムをいじってたら、

変な生物ができて、クロウのHDDをフォーマットしてネットから逃げていった。

* * *

夕方、うにゅうリーナに水やり。一匹だけなぜか、みょうに長い。まさか八頭・・・

 

2月32日

クロウが来た。

「あー、すいません、フラックに先制攻撃されてくびはねられちゃって・・・」と言い訳をしてきた。

クロウは時々わけのわからないことを言う。

「カント寺院がまたぼったくりで・・・」・・・恥ずかしいやつめ。


ク「エントロピー的な力は

実在の力なんですか?

だとしたら、なんで 宇宙はまだ存在するんですか?

なんで 生命は生まれたんですか?

なんで 私たちは生きてるんですか?」

博「・・・なんか、あったのか?」


ク(  博士が現れた! どうする?

1.あいさつする

2.マタタビを与える

3.生体実験  )

博(  クロウが現れた! どうする?

1.いきなり鼻血出して威嚇

2.いきなり鼻血だして威嚇

3.いきなり鼻血だして威嚇 )

 

ク「おはようございます、博士。」

博「しゃーーーっ!」


博「それは定説です。」

ク「・・・なんかそれ、なつかしいですね。」


Q. なぜ"博士とクロウ"ですか? "クロウと博士"だとダメですか?

A. "玄人博士"に聞こえて、語感が悪かったので、"博士とクロウ"になりました。

Q. なぜネコがしゃべりますか?

A. ネコではありません。"左側のネコっぽい小動物"です。」

博「誰が小動物だ。」

ク「うわ・・・。いたんですか。」


ク「博士、大変ですぅ!! 節分に太巻きを丸ごと食べるのは、関西だけの風習だと思ってたら、

なんかスーパーで太巻きが売ってたんですよぅ。」

博「のり協会の陰謀だな。」

ク「食べれるわけないですよ、一本まるごとなんて・・・。」


ク「博士、ポスター発表の原稿を書いたんですけど、これでいいですか?」

博「・・・がー。」

ク「・・・寝てるし。」

博「ぐー・・・うぉっネコ化地雷がっ!!」

ク「何の夢みてるんだろ。」


ク「古本屋で『代謝回路網熱力学』を買ってきたんですけど・・・

なんかクエン酸回路モデルのところが、ガビガビになって貼り付いてるんです・・・。」

博「むぅ、かなりマニアだな。」

ク「?・・・\s[9]っ!!!」


ク「わたしが『東門商店街の魚屋で、おいしそうなウニを買ってきました』と言う。

すると、わたしの大学の東に商店街ができあがり、

魚屋ができあがり、

買い物をする人々ができあがり、

私の手の上に、ムラサキウニができあがる。

わたしの言葉が世界を造り、世界が言葉を造り、

わたしを中心として情報の光円錐ができあがる。」


ク「博士ー、大ニュースですー!!」

博「どうした、クロウ?」

ク「私たちの絵を描いてくれた人が現れましたよー。

これですっ!!」

博「むぅ、クロウのボケナスぶりが見事に描写されているな。」

ク「博士のあやしさがたっぷりとにじみ出てますね。」

博「・・・。」

ク「・・・。」

博「ところで、左側のこれだが・・・。」

ク「これは、アレですね。」

博「これは、アレだな。」

ク「日本では法律で禁止されているあの、」

博「その先は言ってはいかん!!」


ク「♪あなたが わたしに くれたものー」

博「♪未払い学費の督促状ー」

ク「♪あなたが わたしに くれたものー」

博「♪八百屋で万引きしてきた赤黒いうにゅうリーナー」


ク「博士の座右の銘ってなんですか?」

博「座右の銘? 強いて言えば、

"逃げ道を確保"だ。」

ク「は?」

博「逃げ道を確保。不退転、などという奴の気が知れん。」


ク「名前もない、フリーのシェルってないんですよね。」

博「黒姉シェルとかはどうだ?」

ク「今更無理ですよ・・・」

博「じゃあ、ATOKシェルとかモノリスシェルとか。」

ク「・・・無機物はいや・・・」


ク「あけましておめでとうございます。」

博「・・・忌中につき略。」

ク「えっ、なんか不幸があったんですか?」

博「かわいがってた真性粘菌が死んでしまった。」

ク「・・・あれは事実上不死のはずじゃないですかぁ。」


ク「in silico 生命は、人間を神と認識するんでしょうか。

試験管を外から眺める無慈悲な神様。

アンサンブルを取るたびに、百億の世界を創り、千億の世界を壊す・・・。」


ク「クリスマスですね。」

博「クリスマスだな。」

ク「クリスマスともなると、サンタが街にやってくるんですよ。それはもう、たくさん。」

博「はぁ。」

ク「どんなサンタかというと、ワーサンタクロースとか、サンタクロースゾンビとか、

グレーターサンタクロースとか。」

博「・・・」

ク「というわけで、サンタ狩りに行ってきます。武器はもちろんサンタスレイヤー+1。」


ク「リネージュには侍はないんですよ。」

博「???」

ク「魔法戦士もないし。しかたないんでナイトになったんです。」

博「はぁ。」

ク「で、実体化した瞬間刺すか刺されるかの戦いが待ってるかと思ったら、なんかみんな、

ぼーっとつったってるんです。」

博「・・・」

ク「どうやら、レベル低いと、なんにも出来ないようなので、

初めのうちはただひたすら カエルやウサギをつぶすんですよ。」

博「いつも"やってる"ことと同じじゃないのか?」

ク「・・・そうですよね・・・なんか、やる気なくなりました・・・」


ク「は、博士、大変ですぅ!!」

博「どうしたクロネッカーのデルタ君。in silico生物がネットワークから逃げだしたか?」

ク「いや、エミュだから大丈夫、じゃなくて、知らないうちに、NGMに登録されてますよー!」

博「よろこばしいことじゃないか。」

ク「博士はそのつぶれた饅頭シェルで満足かもしれませんけど、

私なんか、デッサンくるってるし、

線がはみでてるし、ペイントで10分で書いたこんなシェルいやですよー。」

博「生命"体"が遺伝子に支配されてるわけでもなく、

思想が脳の機構に左右されるわけでもないように、

ゴーストはシェルとは 独立して存在できるのだから、外見なんてなんでもいいだろ。」

ク「それは建前ですよー。外見で人を判断しない人間は間違ってます。

視覚こそが人間にとっての最強の情報収集器官なんですから。

あーあ、まだ四角い板のほうがましだったかな・・・。」


ク「Outlook Expressなんていう害悪ソフトを使ってる奴には昇竜・空烈円陣だ!」

博「空烈円陣ってなに?」

ク「えーと、ガンマナイフとガンマレイ・ソードをこう構えて、だーっ!!!」

博「ぐおえあ###$%%& !!!」

ク「ああー、博士が小間切れに!! ・・・まあ、ドリル氏液につけとけば大丈夫か。」

博「俺はゾウリムシといっしょかよ???」

ク「もう復活してるし。」


ク「そんなことより>>1よ、じゃなくて博士、聞いてくださいよ。」

博「どうした。」

ク「この間富士通の広告見たんですよ。

そしたら当社のPCには正規のWindowsを搭載しています、

って書いてあったんです。でも正規でないWindowsってなんでしょうね。」

博「Microshaft社やM$社のWindowsXperimentやXploderじゃないってことだろ。」

ク「えっ、あれって正規の製品じゃなかったんですか。」

 

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