index >> 小説置き場「悪夢は」 >> タイムマシーン A GO GO!

 

タイムマシーン A GO GO!

--

  博士とクロウと大きな荷物が一つ、研究室に転がっている。
「博士、この荷物は?」
「ふふふ、よくぞ聞いてくれたなクロウディア君。これはタイムマシンなのだ!!」
「・・・はぁ?」
 博士、包みを開く。すると、ぺったんこのビニールの塊、空気入れ、計器類、そして簡素な説明書。
「なになに、『まず付属のポンプでタイムマシン本体を膨らましてください』」
しゅこしゅこしゅこ。ビニールの塊がどこかのアニメでみたような形になる。
『次に計器をセットして下さい』コンソールに時計のようなものをマジックテープで貼り付ける。
「ふははは、これで完成だ、自由に時間を行き来できるぞ!」
博士、タイムマシンに乗り込む。
「さあ、テストだ。まずは五分後の未来にしよう。」
計器のタイマーを五分後にセットする。 カチ。チッチッチッチッ。・・・。 チーン。五分経つ。
「おお、これが五分後の世界か!」
「・・・博士。」
「やあ、こんな便利なものがあったとはなあ。すごいすごい。」
「・・・博士。」
「説明書によると残念ながら過去には行けないそうだ。」
「・・・博士。」
「しかしマイナス記号もあるから一万年前にセットしてみようかなぁ。」
「・・・博士。いい加減目を覚ましてください。だまされたことに」
「うにゃー!!! そんなことぐらいわかってる!!! くそう、こんなものえい」 げしげしと足蹴り。
「クロウ、ガンマナイフを貸せ! ぶった斬ってくれる!」
博士、ガンマナイフを振りかぶる。タイムマシン(?)にガンマブレードが触れる瞬間、 チーンと音がして白煙が研究室の中に充満する。
「ごほ、ごほ、なんですかこれは?」
「分からん、なんなんだ」
  白煙がじょじょに消えると、そこにはタイムマシンの姿は無かった・・・。

*   *   *

「博士ー、宇宙物理学科がオーパーツを裏山の一万年前の地層から発見したって話聞きましたか?」
「いんや、初耳だ。面白そうなものなのか?」
「さあ、私も話だけだから」
「んじゃあ昼飯喰ったら行ってみるか」

「ここが発掘現場ですか。あれ・・・あれ!?」
「おんや?」
  そこにはビニールの残骸と、マイナス一万年と表示された時計の残骸らしきものが一組。みんな首をかしげて眺めていた。
「・・・本物だったのか?」 「・・・さあ・・・???」
タイムマシーンの残骸はもの言わぬまま。
博士とクロウも首をかしげたままだった。

 

back